中学受験を考えるなら公文式の算数はどこまで終わらせるべきか。

お子様に公文式の算数を習わせているご家庭には将来中学受験を見据えているご家庭も多いのではないでしょうか?
今回は中学受験を考えるなら、入塾する小学校3年生の2月までにどこまで終わらせておくのが理想的かを解説していきます。

中学受験を考えるなら公文式の算数はどこまで終わらせるべきか

中学受験対策なら公文式の算数はどこまで終わらせるべきか

息子が中学受験塾の入塾テストを受け、また中学受験の勉強内容を踏まえますと、公文式の算数は入塾時点でFまで終わらせておくと良いと思います。
最難関の中学校を目標とするならば、できればもっと進んでいることが理想ですが、F(小学校6年生までの計算)まで入塾時点で終わらせることができれば、中学受験の算数において有利な点が色々と出てきます。
その理由を下記に記します。

中学受験塾の入塾テストで必要なスキル

早稲田アカデミーの入塾テストでは計算問題、文章問題、図形問題、応用問題が出ます。
ここで必ず押さえておきたいのが計算問題ですが、公文をやっていた子ならすらすら解けるレベルです。
また、量のわりに15分というかなり短い時間でのテスト。
計算のスピードが問われます。
そういった早いスピードで計算が出来る力が問われる中学受験塾の入塾テストにおいて、公文式の算数をやっている子は強いです。

公文式で算数の貯金を作っておく

中学受験塾に入塾してから分かったことは、とにかく宿題の量が多いということです。
国語、理科、社会はとにかくこなせばいいのですが、算数は難問も多く時間を必要とします。
しかし、ある程度公文式の算数で鍛えた力があるのであれば、計算の部分で時間を取られないので、公文式の算数をやっていなかった子よりは早く終わらせることができます。
これは算数に限った話ではなく、国語でも漢字が好きで6年生までの漢字はもうすでにマスターしている子や歴史好きでマンガを何度も読んで暗記してしまっている子など、何かの教科において貯金を作っておくことは、中学受験の勉強を乗り切る上で有利なのではないでしょうか。
どの教科も大変なのと、2教科は余裕があって2教科はもう少し頑張らないといけないというのではかかる時間も労力も違ってきます。
公文式の算数で、算数という教科だけに関してはある程度、勉強貯金が出来ていることは良いことだと思います。
そして、それが6年生までの計算が出来るということになれば、特殊算や図形問題も塾で習う前にある程度自分で解けると思うので、更なる貯金作りが出来るわけです。
中学受験の算数はまず6年生までの計算問題を固める→特殊算・図形問題を固めるという順番の方がスムーズに進みます。

中学受験塾に入る前の公文式以外の対策方法

上記の中学受験塾の入塾テストに必要なスキルと算数貯金の話でも既にお気づきかと思いますが、中学受験では計算問題に加えて文章題(特殊算)と図形問題が出ます。
我が家では図形問題や文章問題を低学年の子供にも遊び感覚で教えてくれる知育教室のようなものも中学受験塾に入る前に習っていたのですが、こういった頭を使うことを日常的に増やしてあげることが、文章題や図形問題を解く上で大切になってきます。
今は計算に加え、文章問題、図形問題を学べるRISU算数というタブレット教材も出てきています。
サピックスの組み分けテストや早稲アカの入塾判断に使われる全国統一小学生テストで好成績をおさめた子たちが利用していました。
クーポンコードが上限に達していなければ、1週間無料お試しができますのでご興味があれば試してみても良いかもしれません。
RISU算数公式サイトはこちら

また、思考力や粘り強く考える力を鍛えるのにおすすめの市販の参考書を以下に紹介しておきます。

名探偵コナンの10才までに算数センスを育てる157問

考える力がつく算数脳パズル 図形なぞぺー《小学1年~3年》

考える力がつく算数脳パズル 空間なぞぺー 小学1年~6年

公文式の算数の進度具合で分かる子供の中学受験適応性

私の周りでは最初から中学受験を考えて公文を始めたという方がいる一方で、公文式の算数を始めて、あまりにも子供が出来たので中学受験を考えるようになったというタイプのご家庭も多くいます。
中学受験の問題を見ていますと、内容が中学生の内容に入ってきます。つまり先取り学習ができる子供なら中学受験向きの子供といっても過言ではありません。
そういった意味で、公文式の算数をどんどん進めていけるような子は中学受験に向いている子と言えると思います。
他にも公文式の算数の進度具合がなぜ中学受験適応性の判断材料になるかを下記に記します。

毎日の勉強習慣が身に着けられるか

公文式の算数で身につくのは、計算力だけではありません。
ある程度の進度で進めるならば、毎日少しづつでも勉強をするという習慣が必要になってきます。
この学習習慣が身についているかいないかが中学受験の勉強に入る前に大切になってきます。
この毎日の学習をさぼらずに出来る子供なのか、お母様が何度言っても勉強をしないというようでは、せっかく中学受験塾に入塾できたとしても塾の勉強をこなすのは難しいでしょう。
そういった意味で、毎日の勉強習慣が身についていて、公文式の進度がどんどん先にいけるような子供は中学受験向きだと考えます。

競争心があるか

勉強に限った話ではありませんが、ある程度周りのお友達と順位を比べて、上位を目指すために頑張れる子は中学受験向きと言えます。
公文式でも順位が発表され、上位の子や進度がある一定以上に達するとトロフィーをもらえますが、中学受験も同じようなものです。
テストで順位や偏差値が出る。それを見て、もっと上位を目指すために頑張ろう!と思える競争心がある子は中学受験の塾に入ってからも伸びるのではないでしょうか。

数字の世界を楽しめるか

公文式の算数では計算しか行いませんが、この計算を使って算数の世界を楽しめるような子供は、中学受験の塾に入ってからも難問にある程度へこたれることなく立ち向かっていけると思います。
公文式の算数で計算だけしていては、数字の世界を楽しめないのでは?と思われそうですが、漢字ができないと興味のある書物を読むことができないように、計算ができないと解きあかせないようなおもしろい問題があるのです。この計算が出来る事で楽しめる数字の世界を知っている子ならば、短調でつまらなそうに見える計算のプリントもどんどん進んでいけるのではないでしょうか。計算=つまらないではなく、計算=おもしろい問題を解くためのツールと知っている子は意欲的にプリントをこなしていけると思うのです。
この数字の世界を楽しめる子になるのに役立つ書籍を下記にご紹介しておきます。

算数好きな子に育つ たのしいお話365: さがしてみよう、あそんでみよう、つくってみよう 体験型読み聞かせブック

よく聞く公文式の弊害とは

公文式と検索すると、『弊害』というキーワードが出てきます。
この弊害は以下の2つです。
・公文式は詰め込み教育で考えることができない子になる
・公文式で計算は早くなるが、文章題や図形問題が解けない子になる
以下にこの2つの公文式の弊害についての意見を述べていきます。

公文式は詰め込み教育で考えることができない子になる?

走った時の爽快感が好きで、走るスピードが速くなるのを楽しんでいる子がいるように、上記で述べたような数字の楽しさを知っていて、計算を得意としている子がいます。
ただひたすら走っているだけの子、ただひたすら計算問題をやっている子。どちらも変わりません。
これは詰め込みなのでしょうか?
もしかしたら、この公文式を詰め込み教育だと言い出した方は、お子様に数字の楽しさを教えることなく、計算ばかりすることを強要したのではないでしょうか?
漢字が読めないと、書物が読めず、自分で考えて文章を作ることができないように、計算が出来なくては、おもしろい問題が解けないのです。
考えることができないのは、この数字の楽しさを教えることなく、公文式のみをやらせたからではありませんか?
考えるために計算をマスターするのです。
自分で考えた文章が書けるようになるために漢字をマスターのと同じです。
そのため、”公文式は詰め込み教育で考えることができない子になる”ではなく、”公文式で計算力がついているから考える問題も解ける”が正解です。
これを理解していれば、計算力を鍛える公文式が弊害になることはありません。

公文式で計算は早くなるが、文章題や図形問題が解けない子になる?

確かに公文式では文章問題や図形問題を解けるようにはなりません。
しかし、逆に計算ができないと文章題と図形問題が解けません。
当たり前ですが、公文式だけで、算数全てをカバーしようと思われている方はいないと思います。
公文式で計算力を。そして計算力が付いた上で、文章問題や図形問題に取り組めるようになる。
この流れを理解しておけば、”文章題や図形問題が解けない子になる”から公文式は弊害だなどという方はいないのではないでしょうか?

今回、まるで公文の回し者のように公文式を押してきましたが、何も公文式にこだわる必要はありません。
しかし、計算力をきちんとつけておくという意味で公文式は効果的だったということです。
そして、それは算数を楽しむ上でとても大切なのです。
お子様が中学受験の塾に入塾される前に、この算数を楽しむことをやっておくと、中学受験の算数の問題も楽しんで取り組めることと思います。

もしご自宅の近くに公文式のお教室がないという方や合う先生がいないということであれば、ご自宅で公文の参考書をやって計算力をつけるのも良いと思います。
以下に公文のおすすめ参考書を紹介しておきます。

くもんのいっきに極めるシリーズは、学年ごとにまとまっているのではなく、足し算なら足し算、小数の計算なら小数の計算など、単元ごとにいっきに学べて分かりやすい問題集です。この4冊をマスター出来れば、公文のF教材までがカバーできる内容となっています。

いっきに極める算数小学1~3年のたし算・ひき算

いっきに極める算数小学2~4年のかけ算・わり算

いっきに極める算数小学4~6年の分数の計算

いっきに極める算数小学4~6年の分数の計算

学年ごとにまとまっている方が取り組みやすいという方はこちらの問題集がおすすめです。
1年生たしざん (くもんの小学ドリル 算数 計算 1)

2年生たし算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 3)

2年生ひき算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 4)

3年生たし算・ひき算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 6)

3年生かけ算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 7)

3年生わり算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 8)

4年生わり算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 9)

4年生分数・小数 (くもんの小学ドリル 算数 計算 10)

5年生小数 (くもんの小学ドリル 算数 計算 12)

6年生分数 (くもんの小学ドリル 算数 計算 13)

また、将来的に中学受験を考えていて、入塾テストを受ける予定でしたら、文章問題や図形問題にも対応できるようにこちらの問題集もやっておくことをおすすめします。
いっきに極める算数小学3~6年の図形と面積・体積

いっきに極める算数小学3~6年の文章題

他にも当ブログでは、公文式や算数の学習方法について下記のような記事もあります。
ご興味があればご覧になって下さい。
なぜ東大生は幼少期に公文式をしている人が多いのか。なぜ東大生は幼少期に公文式をしている人が多いのか。 中学受験に向けて算数偏差値70越えも目指せる!算数の先取り学習におすすめなやり方・習い事・教材・問題集とは。中学受験に向けて算数偏差値70越えも目指せる!算数の先取り学習におすすめなやり方・習い事・教材・問題集とは。 図形問題が苦手な子供の特徴と理由別克服方法図形問題が苦手な子供の特徴と理由別克服方法

最後までお読み頂きありがとうございました。
何か一つでも参考にして頂ければ嬉しい限りです。

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