教育熱心な親御さんはお子様の将来を考え、早めに塾に入れようと考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、それは一歩間違うとお子様や親御さんが苦しむことになり、デメリットの方が多く感じます。
今回は中学受験に向けて低学年から塾に行くのはおすすめできない理由を解説していきます。
目次
低学年から偏差値・クラス分けをされると劣等感を抱くようになる
低学年から塾に入れる場合、そこに入ってくる子は、親御さんが赤ちゃんの時から知育など教育に非常に熱心な方が多いです。
そのため、中学受験する小学生の中でも上位層。その中でテストを受けたら、偏差値や順位が良くなるのはかなりの困難です。
それなのに、その結果を見て、うちの子はできないんだと勘違いして、躍起になって勉強を教えだす親御さんも少なくありません。
お子様もテストの結果が悪いから、自分は勉強ができないと勘違いしてしまうのではないでしょうか?
小学1年生から3年生までにやっておくべきこともやらずに、塾に入れて中学受験に一番大切な”自分に自信を持つ”ことが出来なくなってしまうのは非常に残念です。
塾に入る前に低学年のうちにやるべきもっと大切なこと
物事には順番があります。スポーツでも日頃のトレーニングなしに試合に挑んだらどんなことが起きるでしょうか?
仕事で十分な準備もしないでプレゼンを行ったらどうなるでしょうか?
小学1年生~3年生にやっておくべきことは、4年生から本番の入試までの勉強をこなす基礎力の向上です。
算数なら計算力、国語なら漢字、理科社会は多くの本を読んだり、実験や旅行などから実体験で学べるものが良いでしょう。
習い事なら計算力と読み書きの力が身につく公文や、社会や理科の知識も身につく
Z会がおすすめです。
1年生から3年生までは基礎力の向上を図り、4年生から本格的に始まる中学受験の勉強の準備をきちんとしておくことの方が塾に入るより大切です。
低学年から塾に入っていると本番までに息切れしてしまう
中学受験は大体3年生の2月に入塾し、6年生の1月から2月に本番を迎えます。
3年間、かなりの時間を費やして挑む試験です。
3年という期間でも長いのに、1年生、2年生からスタートして、親御さんもお子様も持つのでしょうか?
また、サピックスに入っている方から良く聞くのは5年生から入塾してくる子は非常に優秀なお子様が多いということです。
これはどうしてなのでしょうか?
それは、低学年から塾に入っている子は、親御さんの意思で中学受験を決めている可能性が高いからです。
お子様ご自身の意思が小学校低学年のうちから確認できるのでしょうか?
逆に5年生から入ってくるようなお子様はお子様から中学受験したいと言い出したケースが多く、お子様自身にやる気があるのです。
また、最初は別の塾に通っていたけれど、優秀だったため、上位校も受けたくなってサピックスに転塾してきたケースも考えられます。
いずれにせよ、ここではっきりしているのは低学年から塾に入れることによって、本人の意思を確認する前に塾に入れることになってしまったり、あとから入塾してきた子に抜かされたりしてやる気を損なってしまう可能性が高いということです。
席確保のためにどうしても低学年から入塾する場合に気をつけること
しかし、一つだけ、低学年から入塾した方が良いというケースがあります。
それは、将来入塾を考えている塾が、定員オーバーになってしまいそうな場合です。
現に、都内のサピックスの教室では、席が埋まって3年生の2月には入塾できないお教室もあります。
この場合は低学年から入塾するのもしかたありませんが、その際に気をつけてほしいことがあります。
それは、低学年の時に行うテストの成績に親御さんが右往左往せず、怒らず、気にしないでいることです。
ただの知育遊び程度に考えておきましょう。
偏差値やテストの点数を気にするのは3年生の2月からで大丈夫です。
あまり中学受験の内容に直結する内容でもないので、1,2年生の成績で合否が決まるわけでは決してありません。
お子様が勉強ができないわけでもありません。
ここを知らずに、うちの子はあまり勉強ができないようだと勘違いして、必死になりすぎてしまう親御さんが多いのです。
そうなると、お子様も小さいうちから自信を失ったり、親御さんだけが必死になり強制的にやらせるような中学受験になってしまいます。
低学年のうちは、計算や漢字など基礎学力を磨いておくことは大切ですが、テストで点数を稼ぐことだけに時間を使うのではなく実体験を多くすることを心がけて下さい。
虫を飼う、山登りをする、釣りに出かける、旅行を楽しむ等、自然な形で学べるものをお子様と一緒に楽しんでみて下さい。
また、お子様が好きなことを追求して、1教科でも得意科目にしておくのも良いと思います。
中学受験で上のクラスにいるお子様の多くは、何か1教科すごくできる子が多いのです。
算数がめちゃめちゃできるとか、社会は地図や歴史が大好きで勉強しなくてもマンガや本で大体知っているとか。
そういうお子様は親がやらせているというよりも、好きでやっているケースが多いので後々伸びるのです。
また、1教科だけでもずば抜けてできるお子様と言うのは、もっと長い目で見れば将来仕事をするようになった時にもとても役立つのです。
もし、低学年で入塾しなければ席が確保できないというのであれば、
②実体験を多くする
③得意教科を作っておく