中学受験に失敗して家庭崩壊しないために知っておきたい良い中学受験と悪い中学受験

中学受験をする家庭では、どの家庭も多かれ少なかれ一波乱あります。
家族ですから、喧嘩をしたり、言い合いになったりすることがあるのは当然のことです。
しかし、中学受験の本来持つべき目的をはき違えてしまうと、中学受験がきっかけとなって家庭崩壊しかねません。
今回は過去に起きた痛ましい事件を踏まえて、良い中学受験と悪い中学受験について考えていきたいと思います。

1.中学受験の家庭内トラブルから起きた痛ましい事件

2016年8月21日名古屋で12歳の中学受験生・佐竹崚太くんが父親に包丁で胸を刺され死亡した事件をご存知でしょうか?
父親である佐竹被告は自分と同じ私立中高一貫校に合格させるため、日ごろから息子に暴言を浴びせ、暴力も加え、さらには刃物で脅してまで勉強をさせていたそうです。

この佐竹被告は、最初からひどい父親ではなく、むしろ子煩悩な父親だったそうです。
しかし、崚太君が中学受験塾に通い始めた小学4年生くらいから、崚太君に暴言を浴びせ、暴力を振るい、崚太君が大事にしていたゲーム機を壊すなどするようになってしまいます。
お母さんは止めに入ったそうですが、「中学受験をしたこともねえヤツがガタガタ言うんじゃねえ」と言われてしまい何もできなかったそうです。
そこでお母さんは「大声を聞いた誰かが通報してくれないかと思って、わざと家の窓を少し開けていた」そうです。

そして、父親はある時、手元にあったカッターナイフを持ちだしたところ、崚太君が怯えて勉強し始めたことに味をしめてしまいます。脅せば子供は勉強をすると思ったのでしょう。そのカッターナイフがペティナイフになり、包丁になっていったと言います。

以下に裁判で明らかになった、父親の佐竹被告と峻太君のやり取りを書きます。
佐竹被告:書けって言ったら死ぬほど書け。オレが覚えろと言ったことはぜんぶ覚えればいい。てめえ大人を馬鹿にするなっつうのがわからんのか。
崚太君:イタい! イテテ!
佐竹被告:包丁脚についとるだけやろ。何が痛いか。入試やらせてもらってるだろ。
崚太君:痛い!ごめんなさい。
(このとき崚太君は太ももを包丁で刺されていた。)
佐竹被告:オレ、刺すっていったはず。多少痛くてもがちゃがちゃうるせえ。
崚太君:イテテ!
佐竹被告:脚ぐらいですむと思ったのか、糞ガキ。こんな怪我、なんなんだ。

そしてその後、峻太君の父親である佐竹被告が、胸部を包丁で1回突き刺し、失血死させて殺害しています。

家庭崩壊どころではありません。子供の命がなくなってしまったのですから。
一番、つらかったのはお母さんだったのではないでしょうか。
強いお父さんにはむかえず、自分の大切な子を殺されてしまった。
かなり衝撃的な事件ですが、皆さまにはこのような事態に陥ってほしくありませんし、少し中学受験に対して冷静になってほしいと切に願います。
しかし、多くの家庭でここまで行かずとも、家庭崩壊しそうな状況になりやすいのが中学受験。
その原因はおそらく、中学受験は子供がまだ幼くどうしても親子の受験になるため。
親が介入しなくては、難関中に合格するのが難しく、どうしても親が熱くなってしまうのです。
ですから、皆さんにはどうか中学受験というものを勘違いして、熱くなりすぎて、お子様を潰さないようにしてほしいのです。

2.中学受験で家庭崩壊しないために知っておきたい”良い中学受験”と”悪い中学受験”

それでは、どうすれば家庭崩壊せず、良い中学受験ができるのでしょうか?
今回は、中学受験の意義を考え、良い中学受験と悪い中学受験について考えていきたいと思います。

家庭崩壊しない良い中学受験と家庭崩壊になりかねない悪い中学受験の違い。

1.どのくらい勉強するか。子供の自主性OR親や塾の都合。

中学受験を目指すお子様の中には、学校に行く前も勉強し、塾に通い帰ってからも勉強し、勉強漬けの毎日です。
しかし、この勉強漬けも本人が楽しくてやっていたり、本人が目的があって自らやっているのであれば問題はありません。
問題なのは、本人の意思を無視して勧めることです。
勉強というのは、キリがありません。
もっと上をもっとだ!と、親が頑張りすぎてしまうと、子供は逆にやる気をなくしてしまいます。
考えてもみて下さい。
もし、家族がもっと年収が高いところに転職してとどんどん迫ってきたらどう思いますか?
それが激務で自分ではできそうな仕事ではなかったとしても、もっともっとお金が欲しいから、その仕事をしろと言われたらどう思いますか。
自分の意思ではなく、家族の意思で強制される。
辛くありませんか?
子供の意思に関係なく、強制して勉強させることは、これと同じことです。
子供がこれくらいなら出来る、これくらい頑張る。
自らが決めた量でいいのです。
良く中学受験塾の宿題が膨大な量で終わらず、睡眠時間を削ってやっているという話を聞きます。
はっきり言います。宿題は終わらせなくて大丈夫です。
むしろ、終わらせなかった子の方が結果的に合格しているケースが多いです。
それは、あの中学受験塾が出してくる量を全てこなそうとすると、やっつけの勉強になっていき、思考力のない子供になってしまうからです。
ちゃんと自分で考え、理解しながら宿題をすすめている子でないと入試では得点できないのです。
ですから、尚更どれくらいの量を勉強するのかは子供に決めさせてあげて下さい。
親でもなく、塾でもなく、子供が決めるべきです。
もし、本当に宿題終わらせなくて平気なのか不安な方はこちらの本を読んでみて下さい。
意味が分かると思います。
宿題をスピーディーにこなすことだけに熱心になっていると、小6あたりでだんだん成績が落ちてくる事態になりかねませんよという内容の本です。
西村式中学受験 小4~小6で差をつける 受かる子・受からない子の違いは「スピーディー&スロー」学習法

2.志望校の決め方。1つの学校や難関中にこだわるOR幅広い選択を持つこと。

先ほどの佐竹被告のケースもそうですが、どうしてもこの学校という学校があると、親も子供も精神的に追い詰められやすいです。
目標とする学校があるのは良いことですが、その学校ではなくては絶対にダメとなると、親も子もつらくなってきます。
中学受験の勉強を進めていくとあることに気が付きます。
それは、子供が得意な教科と苦手な教科があることです。
そしてその教科の中でも、興味のある分野と興味のない分野があります。
こうやって勉強を進めていく中で得意な教科や興味のある分野を見つけたのであれば、それを生かせる学校に行けば良いのです。
例えば、よく男の子に多いのは、算数は得意だけど、国語が苦手というケース。
もし、最初から志望校が1校に決まっていて、その学校が国語の入試問題もハイレベルだった場合、苦手なことばかりをやらなければいけない中学受験になってしまいます。
しかし、様々な学校を見て行くと、算数はハイレベルな入試問題だけど、国語は簡単なレベルのものしか出さない学校も多くあります。
志望校を幅広く選択することを考えておけば、こういった学校を選ぶことで自分の得意な教科をとことん勉強できる中学受験になります。
入試問題というのは、学校側がそういう生徒を求めていますというメッセージです。
国語が苦手でも、算数が得意な子に来てほしいよ。そして、そういう学校は大体大学の進学実績も理系が多く、卒業生も理系の職業についています。
ですから、子供の特性を生かした入試問題の学校を選ぶことが、子供の特性を生かした職業に就くことに近づくのです。

中学受験とは、その子の得意な分野が何か探し出し、その分野を生かせる職業に近づくための学校を選ぶことではないでしょうか。
親が行った学校がここだからとか、有名だからとかで選ぶのではなく、子供が持つ得意な分野が生かせる学校に行くことです。
そして、受かった学校こそが、子供にとってちょうど良い学校だと思うことも大切です。

3.言葉かけ。ポジティブな言葉かけOR脅す言葉かけ。

中学受験において親として一番大切なことと言っても良いかもしれない。”言葉かけ”。
中学受験とは、悩み苦しみ、長い道のりを目標までたどり着かなければいけないものです。
長いマラソンを走る時、横でどんな言葉をかけてくれる人に応援してもらいたいですか?
逆にどんな言葉をかけられたら、途中で諦めてしまいそうですか?

特に言葉かけで重要なのは、悪いことが起きた時です。
例えば、テストで悪い点数を取った時の言葉かけ。
まず、やってはいけないのは、『何この点数!?勉強していなかったの!?』と責める言葉かけ。
そして、更に悪いのが『こんな点数だと〇〇中学校には受からないね。』と脅す言葉かけ。

そんな言葉かけばかりされていたら、テストを受けるのが怖くなっていきます。
テストで悪い点数だったことで落ち込んでいるのは、親だけではなく、子供です。
『大丈夫だよ。間違えた問題を一緒に見てみよう。』
『今一緒にやってみたら出来たから、本番では大丈夫だね。』
良い言葉かけというのは、失敗しても大丈夫。
そして、失敗から学べば良いと教えてあげる言葉かけです。

そして、この言葉かけをすることで救われるのは、実は子供ではなく親自身です。
こんな点数では落ちる。と自分の口から言ってしまうと、親自身も追い詰められていきます。
逆に、大丈夫。と口にしていると、本当に大丈夫に思えてきて、次にやるべきことを考えられる余裕が出てきます。
ネガティブなことを言って、子供と自分に言霊で呪いをかけている暇があったら、ポジティブな言葉で落ち着いて、次の策を考えた方が良いに決まっています。
下記に良い言葉かけ方法が載っている本を紹介しておきます。
もし、ご自分が子供にとって、悪い言葉かけをしているように感じていたら、読んでみると良いかもしれません。

この本は、コーチングを学び、親向けに合格コーチングを行っている方が書いた本です。
どんな言葉かけをしたら良いかがよく分かる1冊です。
中学受験で超絶伸びる! 受かる家庭の習慣

4.家庭で出来る学習サポート。楽しく勉強が出来るサポートOR更に”勉強”をさせるサポート。

家庭学習のサポートとして、更に問題集を買い込み、ただでさえ多い宿題にさらに”勉強”を増やす親がいます。
そんなことをして、子供は追い詰められてはいませんか?
うちは難関中を狙っているから。理由は分かります。
でも子供だって、息抜きが必要です。
そして嫌々やらされていても、なかなか修得できません。

それよりも、親が出来る、親がやるべきサポートがあります。
それは、いかに楽しく勉強が出来るかをサポートしてあげることです。
受検勉強とは長い時間勉強しなくてはいけないのです。
長い時間勉強しなければいけないのであれば、せっかくなら楽しく勉強した方が良くないですか。

それにもってこいなのが、マンガ、テレビ、ゲームです。
中学受験生からすると、それらは”悪”とみなされている気がします。
しかし、このマンガ、テレビ、ゲームを味方につけると子供の成績はウナギ登りになることだってあります。
勉強には、塾の授業を受けたり、テキストを読むという、真面目な雰囲気があります。
しかし、それだけが勉強の方法ではありません。
子供がカードゲームにはまって、何百種類ものカードの種類や名前を一機に覚えていたなんて経験ありませんか?
子供はテキストでは覚えられなくれも、ゲームや楽しいものであればどんどん覚えていきます。
塾のテキストは結局塾でやらなくてはいけないのですから、家庭では勉強が楽しくなるサポートをした方が得策です。

例えば、歴史。
つまらない参考書を買い与えるよりも、分かりやすい歴史まんがを買ってあげる。
今はDVD付きの歴史まんがもあります。
それから、旅行に連れて行って、お城や世界遺産などを見に行くのも楽しいでしょう。
そして、テキストで学んだときとは違い、そうやって楽しんで覚えたものは、記憶に定着しやすいのです。
そういったサポートこそが、子供の受験勉強を続ける手助けとなり、またこれは塾では決してできないことなのです。

【中学受験におすすめ】小学生が楽しめる歴史(日本史)対策のおすすめ本・マンガ・CD・DVD教材【中学受験におすすめ】小学生が楽しめる歴史(日本史)対策のおすすめ本・マンガ・CD・DVD教材

以下におすすめの中学受験ゲームを紹介しておきます。子供と一緒に楽しんでみて下さい。
タイムトラベル日本歴史カード (サピックスブックス)

都道府県地理カード 改訂版 (サピックスブックス)

中学受験ブログ:中学受験の勉強に役立つSwitchゲームソフト3選・中学受験にゲームは悪影響!?中学受験ブログ:中学受験の勉強に役立つSwitchゲームソフト3選・中学受験にゲームは悪影響!?

3.中学受験にそもそも失敗はない。

中学受験の”失敗”とは何でしょうか。
志望校に不合格になることでしょうか。
全落ちすることでしょうか。
もしそうなれば”失敗”することはあります。
しかし、中学受験とは、どこかの学校に合格するためだけにするものではありません。
中学受験とは、自分の好きな教科を学校では教えてもらえないレベルまでさらに勉強することが出来たり、不得意な教科にも嫌々でも立ち向かっていったり、そうやって自分と向き合って、戦って成長することです。
もし、全落ちしたとしても、子供が成長したのであれば、”成功”です。
そして、私たち親にとって、子供というのは生きていればそれだけで100点ではありませんか?
中学受験という大きなものに挑戦した。その結果がどうであれ、ここに子供が元気に生きていてくれて、何か成長があったのであれば、失敗なんてことは決してないのです。
中学受験とは学校に受かるためだけのものではなく、子供が成長するためのものです。
それを父親も母親も念頭においておけば、中学受験で家庭崩壊することはありません。
どこにも受からず、お金も時間も無駄になったわなどと思う必要はどこにもありません。
お金も時間もちゃんと子供の成長のために使ったのですから。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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