息子も小学5年生になり、中学受験塾での算数もいよいよ本格的に難関校の入試問題と同じようなレベルの問題を取り扱うようになってきました。
そして、この時点までくると、はっきりと算数が得意な子と苦手な子に分かれてきます。
今回は、難関中の問題も解く力があるような算数が得意な子の幼少期の習い事に多かったものや、家庭環境についてまとめていきたいと思います。
※”得意”というと抽象的すぎるので、今回は算数で偏差値が65を超えるお子様のお母さまに聞いた、幼少期の習い事や家庭環境についてまとめていきたいと思います。
算数が得意な子の幼少期の習い事とは
公文
圧倒的に多いのがやはり公文です。しかし、ここで公文をやっていた子が全員算数が出来る子に育つかというとそうではないことにも気がつきます。
算数が得意な子のお母さま達の話を伺っていると、公文に入った年齢と公文の進度具合いが大きく関係しているように思いました。
まず、公文に入る年齢は、幼稚園の年少から1年生くらい。
そして、その頃から進度が周りに比べかなり早い。
中学受験の算数で偏差値65をこえてくるような子は、既に小学校3年生時点の公文で中学生レベル(G教材以上)まで到達している子がほとんどでした。
将棋
勉強には直結していないように思う将棋。
しかし、これは公文では培うことが出来ない算数力が隠れています。
それは、粘り強く考える力。
公文は単純な計算の特訓です。
算数において計算で躓いていては論外ですので、公文は有効です。
しかし、中学受験の算数においては、単なる計算の特訓では太刀打ちできない壁があります。
それが思考力。
考え抜く力です。
将棋は先の先の手を読み、考えて一手を打たなければ相手に負けてしまいます。
その先を予想して頭を悩ませることが、難問を考え抜く力になるようです。
しかし、これも公文同様、ハマる時期が幼稚園生から小学低学年であったという特徴があります。
確かに、中学受験塾に入ってからも将棋をやっているようでは、難関中に合格するための勉強時間が確保できませんからね。
算数が得意な子の幼少期の家庭環境とは
子供の自主性を大切にしている。
子供がやってみたいと言い出した習い事をやらせてあげる。
興味のもったおもちゃや本は買ってあげる。
一見、甘やかしにも見えますが、こういった子供が興味を持ったものをとことんやらせてあげることが大切なのではないでしょうか。
また、小さい時におもちゃをなんでも買ってあげるというのは、あまり良くないことのようにも思いますが、小さい子供にとってはおもちゃというのは教材でもあります。
小さい時は遊びを通して、数や言葉を学んでいくのです。
ですから、甘やかしに見えるこの行為も頭の良い子を育てる上で大切なのかもしれません。
いつも相手をしてくれる大人がいる。
お母さんが専業主婦。もしくは、おばあちゃんが非常に教育熱心で孫の面倒をいつも見てくれるような家庭のお子様は算数だけでなく、総じて学力が高い傾向にあります。
子供というのは、安心感がある中でないと、高い集中力を発揮できないのかもしれません。
お母さんが近くにいないと不安感があり、新しいことに挑戦したり、少し難しいことに取り組んだりすることに消極的になってしまうのではないでしょうか。
算数が得意な子にするために親ができること
こうあるべきにこだわりすぎない。
×”式は書きなさい”にこだわらない
式は丁寧に書いた方が良いです。しかし、偏差値70を超えるような子は実は式を丁寧に書くタイプではなかったりします。
それは、普通の人なら筆算でやらなければ解けないような計算も、暗算で出来てしまうからです。
それを頭ごなしに式を書きなさいと言ってしまうと、せっかくの算数の才能を邪魔してしまうかもしれません。
×”字は綺麗に書きなさい”にこだわらない
頭の回転がはやい子は字を丁寧には書きません。
特に算数の問題を解いているときには物凄いスピードで解くので、字がぐちゃぐちゃだったりします。
でも、それで良いのです。
あまり字を丁寧に書くことにこだわりすぎると、問題を解くときの頭の回転のスピードについていけなくなってしまいます。
×”時間がないなら答えを見る”にこだわらない
算数が得意な子というのは、答えを見ず、自分で解き明かすことに楽しみがあるタイプの子です。
長い目で見た場合、中学受験塾の宿題が期限内に終わる必要はありません。
当然、算数が得意な子でも、中学受験の算数の難問で分からない問題は山ほど出てきます。
その時、自分がもう限界だと思うまで考えきってから答えをみさせてあげるのが良いのではないでしょうか。
塾の宿題の期限があるからと言って、親にせかされてすぐに答えを見る事を促してしまっては、せっかくの思考力が伸びるチャンスが台無しになります。
“塾の宿題を終わらすこと”を目標にしない
中学受験塾の宿題の量が多く、その宿題を終わらせるために、思考力の育たない勉強方法をしてしまっていませんか?
思考力を高めるためにすることは、制限時間を設けない。競争もしない。
難しい問題にじっくり取り組むことです。
1問につき、1週間、1か月かけても良いから自分で考えてみる事。
こういう考え抜く経験を積み重ねることが、難問に立ち向かっていく力を育みます。
しかし、今の中学受験塾というのは、大量演習型が多い。
そうすると、難関中に出題されるような算数の問題が解ける思考力は身に付きません。
もちろん、社会や理科などの暗記でなんとかなる科目なら、その大量演習で高得点が取れるでしょう。
しかし、算数は大量演習でどうにかなる科目ではありません。
塾の宿題を終わらせることを目標とするのではなく、考える力の育つ勉強方法で進めましょう。
もし、中学受験塾の宿題を終わらせることは大切だという考えから抜け出せない場合はこちらの本を読んでみて下さい。
西村式中学受験 小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣 受かる子・受からない子の違いは「スピーディー&スロー」学習法
算数が得意な子の特徴
ゲームが好き。
ゲームというと、毛嫌いする教育熱心な親御さんも多いと思いますが、私の周りの偏差値65から70を超すような、算数がとても得意な子にはゲーム好きの傾向にあります。
現に、東大生にもゲーム好きの方が多いですよね。
ゲーム好きで勉強もできる子というのは、勉強をゲームのように攻略していく。
そして、算数を謎解きゲームのように解いていける子は、算数が得意です。
解答を見たがらない。
かなり難易度の高い算数の問題を見て、すぐに答えを見たがるタイプの子は偏差値65くらいまでが限界。
65くらいまでなら、真面目に勉強し、解き方を暗記することで到達可能だと思いますが、その上には行けません。
中学受験において、算数が本当に得意な子というのは、自分で粘り強く考えて、答えを自分で解きたいと思える子です。
なぜなら、そういう子は、考えて、考えて、考え抜いて解き方が分かった時の爽快感を知っているからです。
その快感のために算数をやっているのです。
解答を見てしまっては、そのゲームを自力で攻略できたことにはなりませんから、つまらないのです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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