中学受験は父親が勉強を教えると失敗する。なぜ父親が勉強を教えると失敗するのか?

現在、中学受験を目指す小学5年生の息子を持つ私は、周りにも多くの中学受験生がいます。
そんな中、小学5年生の秋というのは、中学受験を撤退していく家庭が増えてくる時期です。
特に多いのが、父親が勉強を教えていたご家庭。
なぜでしょうか?
今回は、なぜ父親が勉強を教えると中学受験は失敗するのかについてまとめていきたいと思います。

父親が勉強を教えてると失敗する理由その1:子供の気持ちを置き去りにしてしまう

教えても教えてもできるようにならない子供。
そんな子供に対して、父親というのは、母親と違って、”論理的”な解決方法に進みがちです。

例えば、中学受験の勉強を教えている父親にありがちなのは、成績が上がらないからという理由で、勉強時間をやみくもに増やすという手段に出ることです。
確かに、”論理的”には、勉強する時間が増えれば増えるほど、勉強に時間がさけるので成績が上がるように思います。
しかし、勉強時間を増やした結果、成績がどんどん下がるケースが多いのも事実です。
それはどうしてでしょうか?
それは、子供の気持ちを置き去りにしてしまったからです。
子供が見たかったアニメ、やりたかったゲーム。
それを取り上げて、勉強の時間を増やしたところで、子供の勉強嫌いが加速してしまいます。
子育てというのは思ったより、”感情”が大切なものなのです。

男性は”論理的”な解決策を求めがちですが、中学受験は子育ての一つであり、子供の気持ちを汲み取りながら進めなければいけない”感情的”な要素が大切なのです。

では、成績が上がらない子供にどう対処するのが、”感情的”に正しかったのでしょう。
それは、子供に『頑張っていたの知っているよ。成績は気にしなくていいよ。頑張っているの見てるからね!』と声をかけてあげることだったのではないでしょうか。
中学受験は、小学校の勉強とは違います。
小学校のテストレベルでは、少し勉強すればすぐに満点が取れます。
しかし、中学受験のテストは違う。
勉強をちゃんとしていたとしても、そう簡単に成績が上がるわけではありません。
子供が頑張っていたのにも関わらず、良い成績が出なかった。
そこに追い打ちをかけるかのように、もっと勉強しろというのはあまりにも酷です。
まずは、成績が落ちても、頑張ったことを労ってあげましょう。
そのうえで、次はどんな勉強をするか、出来なかった箇所はどんなところだったかを一緒に分析し、勉強方法の工夫を子供と一緒に練っていくことが次回に繋がるのではないでしょうか。

成績が上がらない焦りを子供に押し付けてはいけません。
子供の気持ちを汲み取り、気持ちを大切に進めない限り、過酷な中学受験は乗り切れません。

父親が勉強を教えてると失敗する理由その2:仕事をしながらでは時間に限界が来る

中学受験というのは、新4年生(小学3年生の2月)から入塾するケースが多いですが、新しく学ぶ勉強の量は5年生が特に多いです。
中学受験を支える親というのは、様々ですが、専業主婦の母親が勉強を見ているケースがほとんどです。
では彼女達は何をしているのか。
それは、子供が小学校に行っている間に、家事の合間に、塾のプリントの整理や、子供が理解できていなかったところを勉強しているのです。
そしてもちろん、空いている時間は自分の趣味やお茶をしに行ったり買い物に出かけたり気分転換をしています。
そして、子供が帰ってきたら、塾のない日は一緒に宿題をこなし、テスト勉強の計画を立てたりします。
これが、フルタイムで働いている父親に可能でしょうか。
父親というより、フルタイムで働いている親にとって可能でしょうか。
なんとか頑張ればできるとは思えるのですが、フルタイムで働いた後、事前に勉強し、子供と一緒に勉強するとなると、父親の自由な時間はゼロに等しくなります。
中学受験の準備は3年間。
お父様の体がもちますか?
だから、父親が勉強を教えている家庭は、5年生で中学受験を撤退していく家庭が多いのです。
父親側の時間的にも限界が生じてきてしまうのです。
下剋上受験というドラマを知っていますか?
あのドラマでも、父親が勉強を担当していましたが、途中で仕事を辞めていますよね。
正直、フルタイムで働きながら、中学受験の勉強をサポートするのは、かなり過酷です。

子供も、父親も、母親も長い中学受験準備期間で、体を壊さないように各自の分担を決めて進めていかなくてはいけません。

父親が勉強を教えてると失敗する理由その3:上位校しか視野に入っていない

これだけ頑張って勉強を見てあげたんだ。
これだけお金をつぎ込んだんだ。
そうやって、父親は子供を難関中に合格させることだけを目標に頑張っています。
難関中でなければ意味がないと思ってしまいがちです。
しかし、現実はそうは甘くはない。
そうやって難関中に受かれると思って頑張っていた父親は、だんだん勉強を教えている時も怒りやすくなったり、怒鳴りちらすことが増えてきてしまうのです。

中学受験とは、トップ層の争いです。
そんなに誰もが難関中に受かれるわけではありません。
いわば、ダイエットに例えるならば、難関中に合格することはマイナス10キロを目指すことです。
ここに向けて日々、努力している、結果、マイナス5キロ減に終わるかもしれない。
でもそれでも十分頑張ったと言えませんか?
それなのに、マイナス10キロでなければ意味がないと言わんばかりに、中学受験自体を途中下車してしまうのは、お子様の将来にとってどうなのでしょうか?

また、難関中に合格する子達だって、ずっと成績が良い子というわけではありません。
偏差値が45の時だってあるし、65まで到達できたと思ったら、また50に戻ってしまうなんてことはよくあります。
最後までやってみなくては分かりません。
一度、難関中へのこだわりは捨てて、お子様の中学受験に寄り添ってみなくては、いかがでしょうか。

頑張りすぎず、毎日毎日最後まで続けられることが、結果的に一番良い結果に繋がっていくのではないでしょうか。

頑張るお父様へメッセージ

このサイトをお読みいただいている方は、お子様に一生懸命に勉強を教えるお父様かもしれませんし、それを見守るお母様かもしれません。
もし、お父様だとしたら、お子様を思うばかり、厳しくなりすぎてしまっているのかもしれません。
親子関係が悪くなって悩んでおられるのかもしれません。
でも、それはお父様がお子様を愛しているからです。
きっとお子様もそれを分かっていると思いますよ。
そして、何を隠そう、私も子供の勉強を見るのに熱くなりすぎた時期があり、悩んでいた時期がありました。

下記の本はそんな時に購入し、励まされた本です。
同じように、中学受験に熱くなるあまりに親子関係が悪化してしまった親子にカウンセラーを行っている方が書いた本です。
全てではありませんが、心理的な面でとても参考になります。
中学受験で超絶伸びる! 受かる家庭の習慣

頑張るお子様を程よくサポートしていきましょう。
お父様も体調に気をつけて、ご自愛くださいませ。
最後までお読み頂きありがとうございました。

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